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「無常とは」

 今朝の朝日新聞に瀬戸内寂聴さん(88歳)が寄稿していらした。彼女は、「無常」をこの世のはかなさを示す語とは考えず、「この世は常ならず」と自分流に判断してきたという。この世では同じ状態は決して続かない、と。

 本当によい事も、今回の様な凄まじい出来事も、決して同じ状態では続いていない事を、私も体験した。11日から今日で20日目、1日として同じ状態だった事はない。少しずつではあるが、前に向かって歩き始めているではないか。(原発に関してはさにあらずだが、これも1日として同じ状態であった事はない)

 

 最後に瀬戸内さんはこうおっしゃっていた。「被災者の皆様の御苦労と悲痛な御体験を思うたび、いたたまれない。すでに避難所での暮らしのストレスも頂点に達しているでしょう。どうか緊張と不安を少しでもいたわり、控えめでつつましい日頃の美徳を開放して、わがままになって下さい。難を逃れた私たちは日夜、夢の中までも、あなたたちの御苦労を分け持たせてほしいと、切に願い祈り続けているのです。」

 

 これを読みながら、さすが寂聴さんと感じた。「夢の中まで」「分け持たせて欲しい」本当にその通りなのだ。誰かが体験している事は、自分も同じ体験をしているのだ。嬉しい事も、哀しい事も、苦しい事も、そして希望を持つ事も。

 

 その昔、命には関係なかった事柄だったが、周りが皆うまくいき、私だけが失敗した出来事があった。その時、周りへの喜びの言葉など、心から喜べた自分がいた。相手の立場に立てたからだ。しかし自分に戻った時、真っ暗な闇の中にいる自分を感じた。暫くその中にいた時、遠~くの方に、針の穴位の「光」を感じた

 

 「そうだ、今は私はトンネルの中にいる。このまま歩いていくと、あの「光」はどんどん大きくなっていくはずだ。」と思ったのだ。そう思えて以来、私はその後、本当にあの時に見た(感じた)「針の穴」くらいの光が、だんだん大きくなっていくのを感じ、そして2年後トンネルを出た。もう回りは暗くなかった

 

 私たちは1秒として同じではいない・・・「無常」なのだ。私も瀬戸内寂聴さんの独自の解釈と同じである。それならば、前に進んでいく「元気」「勇気」を持てる様になれば良いのだ。そしてどうか、被災者の皆様も私たちも「わがまま」になりましょう。これは、自分を許す事にも繋がります。

 

 涙がこぼれたら、大丈夫です。泣くだけ泣いたらすっきりしてきます。辛さ、哀しさの感覚が少しずつ「受け止められる様になる」ので、間隔があいてきます。時間も「無常」です。被災者の中には「自分も辛いが、もっと辛い方がいるので、そちらの方達に・・・」と言っていらっしゃる方が多くいらっしゃいます。

 

 それはどんな時でも、他人を思いやる事が出来る人間の美徳でもありますが、自分にもその思いやりを持っていきましょう。それが私の言っている「わがまま」です。一人がまず楽になっていくと、その人がまた周りを助ける事が出来ていきます。感情にも目を向けていきましょう。時には我慢しなくても良い時もあるいと私は思っています。その時は、元気な私たちが必ず助けに行きます。心は繋がっています。

 

                           ☆ 光はどこにでもある 菅野康子でした ☆

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